■ 研修の概要
令和8年2月10日(火)、熊本市中央区の KKRホテル熊本 において、「令和7年度 保護者支援研修会」を開催しました。
本研修は、熊本県保育士会保育士部会の主催・運営により実施し、県内の保育関係者103名が参加しました。
■ 研修内容
テーマ
保育現場で悩む「おとな」への理解と対応
講師
作業療法学博士 野藤弘幸 氏

■ 研修報告
本研修は、様々な保護者や子どもの行動事例をもとに、その理解と対応について考えていく内容でした。
①取り組まない
「お迎え時、子どもをなかなか連れて帰れない保護者」と「名前を呼ばれても振り向かない子」の事例では、困った保護者と決めつけるのではなく、その人の能力(特性)として捉える視点が示されました。子どもの頃から提案や説明が苦手な人、あるいは名前を呼ぶ人の気持ちを推し量れない・汲み取れない子であった可能性が考えられます。
子どもに対しては、「名前を呼ばれたらその人を見て話を聞くこと」を一つひとつ丁寧に教えていくことの大切さが示されました。
また、園での気になる行動を伝えても「家では困っていません。大丈夫です。」と答える保護者については、共感がうまくできない、あるいは具体的な取り組みの手立てが見つからない可能性があると考えられます。
②忘れる
生活リズムづくりが苦手で、時間の逆算がうまくできない人や、目標を持って手順を踏む経験が少ない人と捉えることができます。
③思い通りにしようとする
「ケガをしないようにしっかり見ていて下さい。」など、自分の都合が先行しすぎてしまい、物事の手順を追って整理しながら解決することが苦手な人と捉えられます。
④言われたことを認めない
アドバイスを「責められている」と感じやすく、責められることを避けるためにその場を取り繕ってしまう人もいます。
⑤感情的になる
プライドが高いように見えても、実際には感受性(アンテナ)が高く、周囲に理解してもらえないと感じている可能性があると捉えられます。
まとめ
物事がうまくいかない時に、どのようにすべきかを考え、解決を図る力が弱い保護者が増えている状況があります。大切なのは、保護者の気持ちに共感して代弁し、具体的な解決策を提案するなど、対立しない関係づくりを行うことです。
本研修では、分かりやすい事例をもとに、考え方や対応の仕方について丁寧に教えていただきました。
保護者支援は保育の中でも重要な柱です。相手の行動を人柄ではなく「能力(特性)」として捉え、その思いを推し量りながら、解決の手順を伝えていく関わり方の重要性について学ぶことができました。
子どもたちの成長のために、保護者を理解し、よき支援者となり、対立しない関係づくりをしていきたいと、改めて強く感じました。